ビジネスマンのための読書力養成講座

ビジネスマンのための「読書力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
小宮 一慶
ディスカヴァー・トゥエンティワン
売り上げランキング: 9998

目的に応じた5段階の読書法が紹介されている。

  • 速読

  • 通読レベル1

  • 通読レベル2

  • 熟読

  • 重読


この中で、おそらく著者がもっとも説明したかったのが熟読と思われる。
速読は、主に情報を短い時間でインプットする目的で行うものであり、論理的な思考力を上げるものではない。それに対し熟読は、論理的な思考力を上げてくれる読み方であり、論理的思考力が上がることが速読の向上にもつながるということを著者は述べている。また、目的に応じて読書法を使い分けるべきとも。
私自身、最近読書量が増えて、熟読すること、目的に応じて読み方を切り替えることの重要性を実感している。ある程度難易度が高い本や専門書等に関してはスピードを落とさないと、内容を論理的に理解できないため頭に入ってこない(これは前回の記事「プログラミング書籍を読み進めるのが難しい理由(タイピングしながら読むメリット)」でも言っているが)。逆に、役に立つ情報を拾っていきたい時にゆっくりと読んでも時間を浪費してしまう。
本の内容や難易度に応じて読書スピードを切り替えられれば理想的だと思う。
ただ、読書スピードを遅くする(速読から熟読に切り替える)というのはなかなか難しい。読書スピードが落ちることにストレスを感じてしまう。熟読をすると、速読に比べて同じ時間に対しての読書量(ページ)が少ないため、あまり情報を得ていないような気がしてしまうのが理由ではないかと思う。
ただし、熟読の方がその内容の深い部分(本質)により達するため、得るものは非常に大きい。その点で非常に大きいものを得ることになるので、表面上の情報量に惑わされないことが大切だと感じる。その本の質や、どれだけ専門的か、どれだけ深いかが推測できるようになれば、読書スピードを自在に変えていけるようになるのでないか。